アスリートサポートプロジェクト 第1弾
カヌー・スプリント競技 小松正治選手へのサポート
これまで長きにわたってモータースポーツ界に貢献してきた東京R&Dコンポジット工業株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長 竹田清人、https://www.trdc.co.jp)は、コロナ禍で委縮しているスポーツ界を明るくすべく【アスリートサポートプロジェクト】を立ち上げました。
第1弾は、東京オリンピック出場に向けカヌー・スプリント競技日本代表を目指す小松正治選手(右写真)をサポートします。
1936年の第11回ドイツ・ベルリンオリンピックから正式種目となったカヌー競技は2016年のリオデジャネイロ五輪で日本人(羽根田選手:カヌースラローム)初となるメダル獲得で話題となり、今夏開催予定の東京オリンピックでも注目を浴びています。
スプリント競技でも日本人初のメダル獲得を狙う小松選手が使うCFRP製パドルの開発を通じ、弊社は同選手をサポートすると同時に、日本人に合ったパドルを広く国内に普及させていきたいと考えています。
現在多くの競技用アイテムが欧米発であること同様に、カヌー用パドルも欧米製が主流です。屈強な欧米人アスリートからデータを取り、彼らが最高のパフォーマンスを発揮するために開発されたギアを使って小柄な日本人が対等に争う事が困難であることは容易に想像できます。
そんなギャップを少しでも縮めるべく、日本人アスリートが持てるポテンシャルを全て出し切れるようなオリジナルパドルの開発に取り掛かりました。
まず小松選手が使用しているパドルのデータ採取からスタートします。
3Dモデル化した製品データの形状モディファイと、シャフトの剛性(撓み量)を数値化し、小松選手が第1に望むシャフトの小径化を実現すべく、既存品同様の剛性を維持できる板厚、積層仕様を導き出します。また、コア材を使用することによる肉薄・軽量化、難滑材グリッブの採用やブレード面の特殊加工など各所に1/1000秒を競うモータースポーツ分野で培ってきた技術を転用します。
それら解析・仕様決定は熟練の製造現場リーダーと設計チームが一体となって取り組みます。完成された仕様は現場へとバトンタッチされ、すぐに加工チームによる成形型の加工、成形チームによる材料カットから成形、仕上げチームによる仕上げ加工へと繋げ、最終検査を経て選手の手に渡ります。
まずはこの5月開催予定の東京オリンピック・アジア最終予選での採用を目指し、選手の手に渡った後は実地テスト、フィードバック、改修を繰り返し、小松選手が安心して全力で漕ぎ続けることができる『国産カヌー・スプリント競技用パドル』を完成させます。
一年待った自国開催オリンピックで小松選手のその手にこのパドルが握られる日を皆さんと一緒に迎えたいと、全社一丸となって取り組んでまいりますので皆様どうぞ熱い応援をよろしくお願い致します!
プロトタイプを使用する小松選手